現在以下の臨床研究に参加しています
従来より、より新しく効果的な治療や診断方法の開発などの医学の進歩のために、我々医療者は科学者として知見を積み重ねて参りました。これらの知見は、薬の選択を含めた適切な治療方法、検査方法、治療による副作用、好ましい生活スタイル、病気の予防方法などについての指針をもたらしてくれます。逆にこれらがないと、効果的な治療をすることが困難になります。
また、知見の集積は、将来的には新しい治療方法の開発、提供につながります。
様々な知見をまとめたものが、診療ガイドラインなどの治療指針です。
過去の患者様おひとりおひとりと、医療者の協力なくして有効な治療の開発発展はあり得ません。
この様に、全世界で様々な医学研究が行われています。近年、研究が行われていることを、明確に皆様と共有して透明性が担保されるようになって参りました。
医療法人フォスターでは、地域の病院やクリニック、大学病院などの、全国の医療機関の先生方と連携することで、こころの問題についての深い洞察と知見を得ることが出来るように貢献しています。また、これらの臨床および研究活動を通じて、最新の知識のUp Dateを怠らないための戒めとし、一人一人の患者様により良い医療を最前線で提供、還元できることを目指しています。ご理解ご協力の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
臨床研究におけるオプトアウトについて
臨床研究のうち観察研究においては、例えば患者様への侵襲や介入がなく、人体から取得された試料を用いず、診療情報などの情報のみを用いて行う研究については、国が定めた倫理指針に基づき、必ずしも対象となる患者様お一人お一人から直接同意を得るとは限りません。しかし、研究の目的を含めて、研究の情報を通知または公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保証することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」と言います。研究への協力を希望されない場合は診察室にてご相談ください。
上記以外の場合は、通常診療で行う以外の治療や検査、リハビリテーションなどを行います。これらの研究に特別に参加されたいという場合は、診察室でご相談下さい。参加していただける条件が、研究によって決められていますので、研究に参加していただけるかどうかを確認させていただきます。該当の患者様には臨床研究の目的や内容について、医師から文書または口頭で説明をし、同意をいただいてから実施させていただきます。
当法人における臨床研究
医療法人フォスターでは、現在以下の臨床研究に参加しています。
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精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究(オプトアウト)
https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/pdf-faq/Information_disclosure_ncnp220530.pdf
本研究では、精神科における診療ガイドラインの講習を行い、その医療機関における治療 に影響を与えるかどうかについての検討を行い、精神科医療の普及と教育に対するガイド ラインの効果を検証し、より適切な治療が広く行われることを目的としております。
本研究には当法人以外にも、全国の240以上の大学、病院、クリニックなどの機関が参加している全国規模なものです。 -
症状や病態仮説ではなく生物学的なデータに基づく精神神経疾患の新たな診断分類と病態解明に関する研究
https://byoutai.ncnp.go.jp/imagesWP/pdf/optout/2021_009.pdf
本研究では、脳の幅広い表現型である中間表現型やゲノムなどの生体試料を用いて、症状や病態仮説に基づくことなく、精神神経疾患の新たな疾患カテゴリの分類とその病態の解明を目的としております。参加をご希望の方は主治医にご相談下さい。
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統合失調症における薬物療法調査2023
https://lgbmental-chaya.com/imagesWP/pdf/optout/optout_SZ.pdf
本研究では、統合失調症の外来薬物療法のより正確な実態を把握するために、統合失調症治療の処方実態を把握することを目的にしています。日本精神神経科診療所協会に加盟している多くの診療所がこの共同研究に参加しています。
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精神疾患による社会機能障害に対応するプログラムの開発と展開に関する研究
https://lgbmental-chaya.com/imagesWP/pdf/optout/optout_HBD.pdf
本研究では、精神疾患の社会機能障害に効果的な治療プログラムをショートケアなどの集団療法と、個別カウンセリングの双方において患者の個別ニーズに合わせて実施できるよう開発を推進することを目的としています。